3月31日に市民会館中ホールで開催した「市長選挙立候補予定者との公開討論会」に出席を確認したまま当日無断欠席された榎本和夫氏に対して、主催者団体の市民自治あかしは4月3日付けで下段の「釈明要請書」を送り回答を待ちましたが、期日までに何らの応答を得られなかったため、この釈明要請書を公開します。(公開を始めた日 2015.4.13)
明石市は5年前に施行した「明石市の憲法」でもある自治基本条例で、市民の「市政への参画」「協働のまちづくり」「情報の共有」を市政運営の大原則に掲げ、市長の責務を明示しています。そのような市長の座をめざす人が、市民に政策を明らかにする公開討論会に無断欠席することは、市長の資格を欠いたものと言わざるを得ません。選挙に立候補できても、市長としての器を欠いたものとして、主権者である市民の立場から容認しがたいと考えます。
その是非は、26日の投票において主権者市民から評価を受けるものと期待します。
※3日付けの「釈明要請書」は以下のとおりです。
なお、PDFファイル(原本)はここをクリックしてください。
2015年4月3日
明石市長選挙立候補予定者
榎本和夫様政策提言市民団体 市民自治あかし
筆頭世話人代表 松本 誠2015年明石市長選挙
立候補予定者公開討論会ご欠席についての釈明要請前略
明石市長選挙の告示まであと2週間余に迫りました。ご奮闘されていることかとお見舞い申し上げます。さて、このような時期に3月31日当会が開催しました市長選挙立候補予定者による公開討論会に、貴兄は主催者に何らの連絡のないまま欠席されました。先に3月29日付けの貴兄宛文書で記したように、この公開討論会は2月初めごろから1カ月半以上をかけて開催日程や進行を含めて協議し、3氏の出席意思の確認を得たうえで進めてきたものです。28日の神戸新聞朝刊では「他に重要な予定がある」として欠席する―ことが報道されましたが、当会には何らの連絡もなく、明らかに「無断欠席」です。
29日付けでお届けした文書では、この点についても注意を喚起しましたが、以降も連絡のないままでした。
貴兄は県会議員という公職にあり、明石市長選挙に立候補しようとする公人です。市長選挙に関する政策表明という大切な場に、無断で欠席するということは社会的常識に欠け、到底許されるべきことではないと考えます。当日の討論集会参加者からも「榎本氏はなぜ出席しないのか?」という疑問の声が多数寄せられていました。
今回の公開討論会はお届けした文書で何度も説明している通り、施行後5年を経過した明石市の自治基本条例を市長として遵守するかどうかが、大きな論点の一つになっていました。「明石市の憲法」でもある自治基本条例は、「市民の行政への参画」「協働のまちづくり」その前提としての「情報の共有」を市政運営の大原則にすることを謳っています。さらに、市長はそれらを遵守することが明記されています。
したがって、市長の座をめざす立候補予定者が、市民の提案・質問する政策課題について率直に市民と意見交換することは、当然の責務かと考えます。討論会1週間前には主催者から質問書も届けています。納得できる欠席理由のないまま無断欠席することは、市民との上記意見交換を拒否したことに等しいと言わざるを得ません。換言すれば、自治基本条例に定めた市長の責務を実行できないことになり、市長の座を求めるにふさわしくない人物ということにもなりかねません。
以上のような理由から、新聞報道で欠席の理由とされた「他に重要な予定がある」ことについて、自らの政策を有権者市民に説明する機会以上に「重要な予定」とは何なのか、3氏そろっての公開討論会を聴きたかったという市民が納得できるご説明を求めます。
また、新聞社の取材には「欠席」と答えながら、「出席を確約していた主催者」に「欠席」の連絡をしなかったことについても、その理由と納得できる釈明を求めます。
以上の説明と釈明は、4月10日までに当会へ文書でいただきますようお願いします。
期日までにご回答いただけない場合、または納得できる回答が得られない場合には、この文書を添えて経過と当会の見解を公表します。
なお、念のために3月29日付け貴兄宛文書に記載しました当会と貴兄との折衝経過について、下記に補足して再録しておきます。
- 2/6にメールにて公開討論会への出席依頼と日程の調整を依頼。2/9には貴事務所と電話にて、出席の了解と当初日程での了承をいただきました。同日、当会から、日程変更の依頼と再調整をお願いしたところ、折り返し電話にて3/31開催にご了解をいただきました。
- 2/16には、文書にて3/31の公開討論会へのご出席の確認とお願い、開催1週間前までには質問内容等についてお届けすることを申し添えました。(1回目の文書確認)
- 3/6には、当会から2回目の文書をお届けし、公開討論会の開催広報用のカラーチラシをお届けしました。(2回目の文書確認)
- 3/18には、貴兄から直接お電話をいただき「3/31に大事な用事が入ってきたので、困っている」とご相談を受けました。当方からは「すでに出席者の名前も入ったチラシ1万枚を配布しており、出席されないとまずいのではないか。どうしても調整がつかねば、遅れてでも出席されたらどうか?」とアドバイスさせていただいたところ、貴兄は「遅れてでもいいですか? 再調整してみます」と言って、電話を切られました。それ以降、何らのご連絡をいただいていません。
- 3/23には、3回目の文書を届け、当日の質問内容と進行に当たっての要領とお願い、市民マニフェストの確定版を同封しました。以降、何らのご連絡はいただいていません。
- 3/28付け神戸新聞報道で欠席を表明されていることを知り、3/29には、主催者には何の連絡もないので、上記経緯にしたがって出席されるものと理解しており、31日には席を設けてお待ちすることを明記した文書(4回目の文書)を事務所に届けました。以降、何らの連絡もいただいていません。
以上、選挙活動でお忙しいところ恐縮ですが、誠実な対応をいただきますよう、お願い申し上げます。
草々