条文と逐条解説 第12条~ | 明石市議会基本条例

以下この条文と逐条解説は、明石市が発行している「明石市議会基本条例逐条解説」を典拠として再編したものです。読みやすくするために改行変更・文字強調などを加えています。したがって、紙に印刷された条文等と同一ではありませんが、文言は同一です。条文を引用するなどのときは、典拠元を参照するなど取扱いにはご注意ください。

写真などのイメージは条文およびその解説とは関係なく、親しみをもたせるため当会にて挿入しました。

第5章 委員会
(委員会)第12条
委員会は、資料を積極的に公開するなど市民に開かれた運営を行うものとする。 【解説】委員会は、その専門性を活かして、適切かつ迅速な対応、詳細な議論を尽くすことができることから、審査の充実のために積極的な運営をすることにより、その機能を十分に発揮することが大切であると考えます。そのためには、委員相互の自由な討議によって、議論を尽くして合意形成を図るよう努めます。さらに、議案等の審査に加えて、市政の課題に対応するために、所管事務の調査や、委員会からの政策立案や政策提言を積極的に行うものとします。

また、積極的な情報公開を進めるとともに、委員が市民に対して説明会や懇談会を行うなど、市民にわかりやすい、開かれた委員会の運営を行うよう努めていきます。


委員会は、委員相互の自由な討議を行い、議案等の審査に当たって十分な議論を尽くすものとする。

委員会は、市政の課題に適切かつ迅速に対応するため、所管の事務の調査の充実を図るとともに、積極的な政策立案及び政策提言を行うものとする。
第6章 議会運営
(議会の回数等)第13条
議会の定例会の回数は、年2回(議員の任期満了による一般選挙が行われる年にあっては、年3回)とする。 【解説】定例市議会の回数をこれまでの年4回から年2回に変更し、会期の日数を大幅に延長します。それによって時機を逸せず本会議を開催することが可能になり、また、これまで閉会中に行われてきた市長専決処分を最小限にするなど、議会審議の充実を図ることができると考えます。年間を通じて、必要に応じて議会を開催できるよう、会期中については、例えば補正予算や契約議案などで急を要する案件が出てきたときに、市長からの請求があれば本会議を開くことを義務付けています。

また、本会議の閉会中については、議長は必要に応じて地方自治法の規定に基づき臨時会の招集を市長に請求することができますが、仮に市長がそれに応じない場合であっても、同法の規定に基づき最終的には議長が招集することも可能となっております。

2会期制の具体的な運用としては、会期を2月から6月までと、9月から12月までの年2回とし、これまでの定例会に相当する3月、6月、9月、12月に、定期的に本会議を開くものとします。

なお、将来的には通年議会の導入も視野に入れ、運用面の課題の整理や先進市の事例を調査するものとし、当面の間は、2会期制を採用することとなりました。


市長は、会期中において、議長に対し、会議に付すべき事件を示して会議を開くことを請求することができる。この場合において、議長は、その請求のあった日から7日以内に会議を開かなければならない。
議会の会期
(議決事項の追加)第14条
議会は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第2項の規定に基づき、必要な事項を議決事項(同項に規定する議会の議決すべきものをいう。以下この条において同じ。)として追加することができる。 【解説】議会の議決が必要な事項については、地方自治法第96条第1項で、条例や予算など15項目が定められています。この規定に定めるもの以外についても、市政の重要な案件については議会が議決すべきであると考え、地方自治法の規定に基づき、議決事項を追加することとしました。

追加する議決事項については、別の条例で定めることとしています。

議決事項について

従来は、地方自治法第96条第 1 項の議決事項は、議会が議決できるものを限定している規定(制限列挙)であり、これ以外の事項については、基本的には市長等の執行機関の権限と解釈されてきました。

しかし近年、総務省の解釈も大きく変更され、法第96条1項は「議会が議決する必要があるもの(必要的議決事項)」、そして法第96条2項は「任意に議決事項として追加するもの(任意的議決事項)」とされました。

それらを踏まえ、市民の多様な意見を反映できるという議会の特性を生かし、明石市が進むべき方向性を積極的に示すため、議会が議決すべき事項を追加するものです。


前項の規定により追加する議決事項については、別に条例で定める。
第7章 会派及び議員
(会派)第15条
議員は、充実した議会活動を行うため、政策を中心とした共通の理念をもつ議員で構成した会派を結成することができる。 【解説】会派とは、政治上の主義や政策、志を同じくする議員が集まり、共に議会活動を行うことを目的とするものです。明石市議会では会派制をとっており、議会の権限の行使や効率的な運営など、本市議会の議会活動を行ううえで、会派は組織上の最も重要な要素であると考えます。このようなことを踏まえ、改めて会派の定義を明確にしています。また、議員から政策立案や政策提言をするうえで、必要に応じて会派間の意見調整をし、合意形成を図るなど、会派が担うべき役割を定めています。

会派は、議会運営及び政策立案等に関し、必要に応じて会派間の合意形成に努めるものとする。
(議員研修)第16条
議会は、議員の政策立案能力など資質の向上を図り、議会全体の機能強化につなげていくため、議員研修を実施する。 【解説】議会は、個々の議員の資質向上はもちろんのこと、議会全体の機能強化にもつなげていくために、議員研修を実施します。実施にあたっては、研修の内容を広く公開するよう努めるものとします。議員は、議会が実施する研修や外部で行われる研修に参加するとともに、自ら研修を企画、実施するなど、積極的に自己研鑽に励むものとします。また、研修で得た知見を日々の活動に取り入れ、まちづくりに成果として現れるよう努めるものとします。

議員は、議会が実施する研修以外にも、様々な研修の場に参画することを通じて、自己研鑽に励むよう努めるものとする。
(政務活動費)第17条
議員は、会派に対して交付される政務活動費を有効に活用し、市政に関する調査研究その他の活動を積極的に行うものとする。 【解説】政務活動費は、議員の調査研究などに役立てるため、地方自治法に基づき会派に対して交付されています。その交付目的や使途などについては、明石市議会政務活動費の交付に関する条例で定めています。ここでは、議案審議や政策立案などに資するために、市政に関する調査研究などの政務活動を議員が積極的に行うよう定めています。また、会派の責務として、政務活動費の適正な執行、透明性の確保と、市民に対する説明責任を果たすものとしています。

なお、本市議会では、政務活動費の支出について、収支報告書の公開や1円以上の領収書の添付義務付けなど、厳格な運用に努めています。


会派は、政務活動費の適正な執行及び使途の透明性の確保に努め、自ら説明責任を果たさなければならない。
第8章 議会の体制整備及び機能強化
(調査研究機関の設置)第18条
議会は、市政の課題に関する調査研究のために必要があると認めるときは、議決により、学識経験者等による調査研究機関を設置することができる。 【解説】地方自治法には、議案等の専門的な調査のために、必要に応じて学識経験者などの専門家を活用することができると定められています。例えば市の大きな課題に対し、市長部局から一方的に調査資料の提出を受けるだけではなく、場合によっては、議会側も独自に調査研究をすることが必要になると考えます。

そのため、必要に応じて、議会独自に学識経験者等を招いて、調査研究機関を設置することができるよう定めます。

また、調査研究機関は、議会が政策提案をする際にも、専門的な事項の調査研究に活用することが考えられます。

(議会事務局)第19条
議会は、その政策立案能力を向上させるため、及び議会活動を円滑かつ効率的に行うために、議会事務局の調査機能と法務機能の充実を図るものとする。 【解説】市議会事務局は、議長の指揮の下で議会全般に関する事務を行うために設置されています。議会の政策立案機能の強化や、円滑で効率的な議会運営を行うためには、議会事務局の体制を充実することが必要であると考えます。そのため、議会事務局の調査機能、法務機能を充実することについて明文化しています。
(議会図書室)第20条
議会は、議員の調査研究に資するため、議会図書室の充実に努めるものとする。 【解説】議会は、行政や議会に関する資料、書籍などを置く議会図書室を設置しています。議案等の審査や議員の調査研究に資するために、議会図書室の充実に努めるものとします。なお、議会図書室については、議員の利用上差支えのない範囲で市民の方も閲覧等の利用をすることができます。
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第9章 議員定数及び議員報酬
(議員定数)第21条
議員定数は、別に条例で定める。 【解説】議員定数については、従前は地方自治法において人口規模に応じた議員定数の上限が定められていました。しかし、平成23年の自治法改正によりその基準が撤廃され、議員定数はそれぞれの自治体の自主的な判断に委ねられることとなりました。明石市議会では、その基準として、民意の反映のための人口規模に応じた議員数の観点、常任委員会での審査の充実の観点、行政に対する監視機能の確保の観点、市の財政状況の観点、市民の意見の観点など多角的な観点に立って検討したうえで、明石市議会議員定数条例で議員定数を定めています。

議員定数は議会制度の根幹をなすものであり、委員会や議員が議員定数を改正する議案を提出する際は、行財政改革の視点のみではなく、上記の多角的な観点から、その提案の理由を明らかにしたうえで、議員の改選などの時期的な面も考慮して議案を提出し、十分な期間をとって慎重な審議をするものとしています。

議員定数の検討について

明石市議会では、平成24年3月に市議会活性化特別委員会を設置し、議員定数について、市民アンケートや他市の調査、議会報告会で出された意見などを踏まえ、人口規模、委員会構成など様々な観点から約1年にわたり慎重な議論を行いました。その結果、本市議会の議員定数を1名減らして30人とするとの結論に達し、平成25年3月の定例市議会で特別委員会から議員定数を改正する条例議案を提出し、可決されています。なお、議員定数を30人とする条例の施行は、次の一般選挙(平成27年4月予定)からとしております。


委員会又は議員が議員定数を改正しようとする場合は、議会の役割及び機能を十分に果せるよう、市の人口規模、委員会審査の充実、行政に対する監視機能の実効性、市の財政状況、市民の意見等を勘案し、その改正の明確な理由を付して、議案を提出するものとする。
(議員報酬)第22条
議員報酬は、別に条例で定める。 【解説】議員報酬については、議員や市長などの特別職の報酬を審議する機関である明石市特別職報酬等審議会において、職務責任に応じる原則、他の公共団体との均衡の原則、物価などの状況の原則に基づいて議論されています。委員会や議員が議員報酬を改正する議案を提出する際は、明石市特別職報酬等審議会の意見や市の財政状況など、その提案の理由を明らかにしたうえで議案を提出するものとしています。

議員報酬の検討について

議員報酬については、平成24年3月に設置された市議会活性化特別委員会において議員定数と合わせて議論をしました。その結果、議員報酬の見直しについては、まずは明石市特別職報酬等審議会に委ね、その答申を踏まえた上で、本市の厳しい財政状況を鑑みて、議会として独自に判断することを結論としています。


委員会又は議員が議員報酬を改正しようとする場合は、その改正の明確な理由を付して、議案を提出するものとする。
第10章 補則
(他の条例、規則等との関係)第23条
この条例は、議会の基本となる事項を定めるものであり、議会に関する他の条例、規則等の制定改廃及び運用に当たっては、この条例の趣旨を最大限に尊重し、この条例との整合性を図るものとする。 【解説】この条例は、明石市議会及び議員の最も尊重すべき支柱として位置付けられています。したがって、議会に関係する他の条例、規則などの制定改廃や運用にあたっては、この条例の趣旨を最大限に尊重し、整合性を図っていくものとしています。
(条例の検証及び見直し)第24条
議会は、この条例の目的が達成されているか否かについて不断の評価及び検証をしたうえで改善を行い、必要があると認めるときは、この条例の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 【解説】条例が制定された後も、継続的にこの条例の目的の達成度について評価と検証を行うため、定期的にその趣旨に沿った議会運営等が実践されているかどうかの具体的な検討を行います。また、必要があると認めるときは、条例の規定についても検討を加え、見直しを行っていきます。
附 則
(施行期日)

この条例は、平成26年4月1日から施行する。
【解説】条例の具体的な運用を協議したうえで、平成26年4月1日からこの条例を施行します。
(経過措置)

平成26年における議会の定例会の回数は、第13条第1項の規定にかかわらず、年3回とする。
3月定例会後の平成26年の途中からの実施となるため、その年だけは定例会の回数を2回ではなく3回とする経過措置を設けております。
(明石市議会の定例会に関する条例の廃止)

明石市議会の定例会に関する条例(昭和31年条例第16号)は、廃止する。
定例会の回数は、これまで「明石市議会の定例会に関する条例」で定めていましたが、この条例の中で2会期制について規定しているため、この条例の施行にあわせて、従来の条例は、廃止します。
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