協働のまちづくり条例素案へのパブコメ 2015.10.26 松本誠

市民自治あかし世話人代表の松本誠は、このほど「明石市協働のまちづくり条例(素案)」に対し、意見書(パブリックコメント)を提出しました。以下、要旨。
提出文書(PDF)

1.「参画」なくして「協働」なし

行政執行において圧倒的優位な行政に対し、市民が「対等の立場で協働する」には、まず「参画」を前提とすることを忘れてはなりません。条例素案のどこにもこのことが謳われていないことは自治基本条例に基づく条例として適格性を欠きます。

2.情報は「公開」から「共有」へ

自治基本条例では3つの「自治の基本原則」の一つに「情報の共有」を明記しています。従来の「情報の公開」から「情報の共有」の時代に入ったのです。しかるに、素案第4条6項では、情報について「公開の原則」としています。本文の中では「互いに情報を共有し合う」としていますが、タイトルも「情報共有の原則」と合わせるべきです。

3.広域的課題、全市的課題についての「協働」の仕組みの欠如

条例素案で最も大きな欠陥は、「小学校区単位」に終始し、小学校区を超えた「広域的」および「全市的」なまちづくりの課題について、協働のまちづくりの仕組みが欠落していることです。このことは、「市民は身近な問題だけを考えておればいい」という歪んだものになりかねません。第5条の逐条解説の中で「小学校区単位だけでまちづくりは進められるものではありません」と記述し、地縁団体と分野型市民活動団体には触れているものの、協働のまちづくりの仕組みには言及できていません。

広域的、全市的課題についての協働のまちづくりの仕組みは、2つのアプローチが考えられます。一つは、来年度から組織変更する連合自治協議会に代わる「協働のまちづくり連合協議会」(意見者の仮称)をベースにし、行政との対等な関係で協議・調整システムとすることが考えられる。もう一つは、分野型の市民活動団体が全市的な協議、連合組織を形成し、専門分野から協働を追求する仕組みが考えられる。こうした観点からの今後の仕組みづくり条例のどこかに謳うべきではないかと考えます。

4.自治会の役割についての記述

第8条について、校区連合自治会等の広域的な自治会組織を解消し協働のまちづくり組織に一本化することを明確にした点は賢明ですが、他都市における混乱等を考えると、自治会・町内会は「地域の住民を組織する最小単位の住民団体」であることを明記しておく方がいいかと思います。

5.「地域交付金」のための条例か?

条例素案の最後では「地域交付金」についての詳細な規定が長々と続いています。規則や細則、要項や規定等で規定するようなことまでが条例に盛り込まれています。これでは、地域交付金のための条例かと誤解を招きかねません。条例の前段部分とのバランスを欠き、条例を軽いものにしてしまっています。協働のまちづくりの大枠を条例に定め、まちづくり協定や交付金の条項は、条例外の規定等に移すなど整理する方がいいのではないでしょうか。